
【アートとココロと空間と】
先日は、書家こばやし鷺游(ろゆふ)さんの個展「花信風-cashinfu-」へ。
ろゆふさんは、アートブック『ライオンになった猫』のタイトルを担当してくれた仲間。
作品に触れるのは3年前の個展以来だったが、更に研ぎ澄まされた作品達に引き込まれた。
石川町の駅を降りて、夕暮れのオレンジに染まりはじめた静かな住宅街の坂道を登っていくと、
DMの地図通りに、分かれ道に大きな木が立っていた。そこを折れてまたゆっくりと歩いていくと、
すぐにポップな色合いのかわいらしい建物が目に入る。今回の会場『ZAIM CAFE ANNEX』だ。
入り口を入るとすぐに直感が「この空間は大好きだ」と判断した。古民家をリノベーションし現代
風に利用しているところは良くあるが、「なんちゃってモダン」になっていることも多々あると想う。
『ZAIM CAFE ANNEX』は違った。細部にまでこだわって創られている空間がそこにはあった。
ろゆふさんとの久々の再会。それでも不思議とそれほど時が経った気がしないのが嬉しい。
挨拶もそこそこに、作品をじっくりと見る前に、まず空間全体をウロウロと拝見。作品展示のみの
ギャラリーではないから、その空間を含めて作品を楽しめる。そして徐々に作品に意識を向けた。
するとすぐに、正面に展示されていた新作に、自分の感性が吸い込まれていくのを感じた。
自分が「書家こばやし鷺游」の作品に魅了される最大の特色である「デザイン性」が、更に強く
洗練され、研ぎ澄まされて作品に凝縮されていた。
前回の個展で一目惚れし即購入した【朧月夜】もそうだったが、ろゆふさんは「アーティスト」で
「書家」なのだが、その作品の持つデザイン性は彼女ならではだと感じる。
感情表現だけではなく、左脳的な創造性が自然に融合しているようなイメージ。
数年前、ろゆふさんの作品を見たときに、一瞬で強烈に惹かれた。そしてその時に感じたのが、
「ろゆふさんの作品は【空間】に新たなチカラを与えるのではないか。」ということ。
アートと空間は密接な関係だと想うが、ろゆふさんの作品は特に空間との特殊な関係を感じる。
今回の会場である『ZAIM CAFE ANNEX』という空間も、空間デザイナー植竹悦夫氏によって、
小物ひとつにまでこだわって創られた「作品」のような空間であり、この個展自体がろゆふさんと
植竹悦夫氏のコラボとも言える。そして作品は「そこに在る」ということで新たなイノチを宿す。
出会った当時、ろゆふさんと「書と空間の新たな価値観創造プロジェクト」を計画していた。
【ROJUK】と名付けたそのプロジェクト。今回の再会で、何かが動き出しそうな気がしている。
また近々、新しいお気に入りスポットとなった『ZAIM CAFE ANNEX』でゆっくり打合せをしよう。
【JUK】大宿英介













